IPMってなに?元害虫駆除業者が勧めるIPMの考え方を徹底解説

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別記事【飲食店経営者必読】HACCP義務化の4つのポイントと「害虫ねずみ対策」を業者に依頼すべき3つの理由でIPMを取り入れましょう。と書かせて頂きました。
「IPMってなに?」
「取り入れるって機械の名前かなにか?」

など疑問に思われる方もいらっしゃると思います。
今回はそんな疑問にお答えしていきます。

目次

IPM「総合防除」とは

IPMとは「総合防除」の意味です。「総合」とは、様々な防除対策を組み合わせて行うという事です。薬剤による環境への悪影響を少なくすると共に、より効果的な防除を目的とした手法です。
具体的には、予め対象害虫獣や場所ごとに「維持管理基準」を定め、事前調査により問題点や維持管理基準を超える場所をその都度見定め、状況に見合った最適な防除対策を実施し、実施後にはその効果をきちんと判定します。

害獣駆除、害虫駆除版の「PDCA」

社会人の人なら「PDCA」というキーワードを聞いた事があると思います。この考えに基づいてIPMも進んでいます。
英語のIntegrated Pest Managementの頭文字をとってアイピーエムといい、日本語になおすと「総合的に有害生物を管理する」というような意味になります。

  • 環境的対策
  • 物理的対策
  • 化学的対策

この3つの対策を軸に「維持管理基準以下」で管理していきます。

基準値を超えてしまったら?

維持管理基準以下と書かせて頂きましたが「具体的にどのような維持管理基準が好ましいの?」と思われるかもしれません。

これは取り扱っている商品によって変化します。医療品なのか、雑誌なのか、食品なのか等によって違うため、事業所によって維持管理基準が異なります。
ここでは食品工場を例にIPMの考え方で維持管理基準を超えてしまった場合の対処方法を紹介していきたいと思います。

食品工場のIPM

現状把握

食品工場では取り扱っている食品にもよりますが、発生する害虫として「メイガ類」「シバンムシ類」「コバエ類」などがあげられます。
これらをトラップ(捕獲器)で1ヶ月間の捕獲数を調査します。
Aという場所の捕獲数は先月0匹の捕獲だったのに今月は42匹になってしまった。(基準10匹以下の場合)

原因の特定

その増加した理由を探り「インスペクション」を行います。

インスペクションとは?

目視により工場(製造環境)の内側と外側をくまなく調査・点検し、ハード面、ソフト面に関する問題点をピックアップするということです。

改善策の実施(環境的対策)

ピックアップした問題点を清掃や修理によって改善していきます。
増えた原因となる発生源の改善を行い、さらに来月にAという場所の捕獲数をカウントします。
「今回は2匹まで減りました。」となれば清掃したことによって減少したと特定できますが、逆に「今回は345匹まで増えてしまいました。」となれば、他に発生源などの原因があります。この原因を特定し改善していく必要があります。増えてしまった場合、基準値以下になるまでこのインスペクションを繰り返していく必要があります。

物理的対策/科学的対策

ここで環境的対策である清掃で収まらない場合、物理的対策に以降したいところですが小さい害虫の場合、物理的対策が困難なため、化学的対策へシフトします。化学的対策とは「薬剤を用いた駆除」です。
基本的に薬剤を使わないで持続可能な維持管理基準を目指していくのであれば薬剤の使用はしないほうが良いのではないかと個人的には思います。
しかし、手に負えないほど繁殖してしまった場合は薬剤を使用するほかありません。
あくまで最終手段だと思っています。

おわりに

IPMの考え方は現在の駆除業界にとってスタンダードな行動指針です。基準値を定めてその基準をもって正常か異常かを判断していきます。

国も「害虫を完全にゼロにしなさい」としているわけではありません。「基準値以下で維持管理に努めましょう」とガイドラインを発表しています。

基準値以下で維持管理に努めれば良いのだから自分達で行うことも可能です。ただ飲食店を自分もしくは従業員で駆除してみようと考えている方、IPMの考え方を取り入れても多少駆除できるくらいで基準値以下にするのは難しいです。専門知識や経験が無いということと、さらに一度繁殖してしまうと原因を取り除かないと次々に出てくるためです。

飲食店を経営しながら、駆除作業は大変ですのでプロに任せることをオススメします。
このサイトではおすすめの駆除業者を紹介しています。参考にしてみてください。

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