「屋根裏になにかいる?もしかしてねずみ?ねずみがいるとどうなるの?」
気になりますよね。ここではねずみが屋根裏にいるとどうなるか解説していきます。
屋根裏にいるねずみの正体はクマネズミ?
家の中に侵入して悪さをするのは主に3種類です。
- クマネズミ
- ドブネズミ
- ハツカネズミ
中でも屋根裏にいるねずみの正体はクマネズミである可能性が非常に高いです。ドブネズミやハツカネズミの可能性もありますが、8割がクマネズミであると言えます。
理由としては、クマネズミは縦の動きが得意で柱を登ったり、電線を渡ったりします。対して、ドブネズミやハツカネズミは縦の動きが苦手ですし、電線は渡れません。そういったクマネズミのポテンシャルから屋根裏にいるねずみはクマネズミである可能性が非常に高いわけです。
ねずみが媒介する病気について
ねずみは様々な感染症を媒介しています。ねずみが侵入することによって家の中に病原菌やウィルスが持ち込まれてしまいます。ねずみが媒介する感染症は以下の通りです。
サルモネラ症
ねずみの糞尿などから感染する恐れがあります。糞尿に多く含まれているサルモネラ菌が手や食べ物に付着して口に入れることで感染します。サルモネラ症に感染すると腹痛や嘔吐、下痢などの急性胃腸炎などの症状が出ます。高齢者や乳幼児の場合だと死亡してしまうケースもあります。
レプトスピラ症
主にドブネズミの糞尿が原因になります。ドブネズミの糞尿で汚染された土や水から皮膚感染します。症状としては、悪寒や高熱、筋肉痛、黄疸などがあります。重症化すると全身から出血して死亡することもあります。
鼠咬症(そこうしょう)
ねずみに直接咬まれることで、その咬まれた傷口から感染します。症状としては、傷口がただれ、39度以上の高熱や頭痛、寒気などに襲われます。数日で熱は下がりますが、数回発熱、頭痛、関節痛などを繰り返します。
腎症候性出血熱
ねずみの糞尿を通して感染します。主な症状としては、発熱や腎不全による乏尿や多尿になります。さらにショック症状や頭痛、皮下および臓器における出血などの症状が引き起こされます。腎症候性出血熱が重症化すると死亡することもあります。
ハンタウィルス
ねずみが保有している代表的なウイルスと言えるのがハンタウイルスです。ハンタウイルスが原因の病気は、長らく世界中で原因不明の風土病・奇病として扱われてきました。
ねずみの排泄物を通じて感染します。症状は発熱、頭痛、腎不全、皮下および臓器における出血などですが、今のところワクチンをはじめ有効な治療法が確立されていません。
このはっきりした治療法がないということが、ハンタウイルスの危険な点だと言えます。
ペスト
ペストは、ねずみによってもたらされる病気の代名詞と言えるものです。
感染したねずみの血を吸ったノミが人間を刺すことで感染します。14世紀のヨーロッパで大流行し、当時の人口の三割が失われたと言われています。現代の日本では衛生環境の改善で感染数も減り、何年も患者は報告されていないそうです。それでも、海外ではいまだ感染例があります。
ねずみによる住宅の被害例
ねずみの歯は1週間に3㎜程度伸びると言われています。ねずみは歯を削るため、様々なものをかじって破損させてしまいます。
断熱材
家の断熱材をかじり、断熱材がボロボロになってしまいます。侵入が多い冬はねずみにとって断熱材は最高のベッドになります。ねずみ駆除が遅くなると屋根裏の断熱材がすべてダメになってしまい、リフォームしなくてはいけない状況になってしまいます。
ケーブル
ケーブル類を齧ると漏電し、最悪火災に至ります。ねずみが原因の火災の場合、「火災保険」が適用されないことがあります。
私が担当してきたお客様からも、「漏電ブレーカーがあるから、電線をかじられても火災にはならないのでは」というお声がありました。しかし、その漏電ブレーカー自体にねずみが入り込んで火災が起こるということはあります。築年数に関係なく、ねずみによる火災リスクはあるのでしっかりとした対策をされることをおすすめします。
壁に穴
エアコンケーブル導入口や壁に空いている穴が少しでもあったら要注意です。
家の内壁はねずみの歯にかかれば簡単に大きくなります。屋根裏だけにいるねずみが室内に侵入する経路が確保されてしまうことになり、食害や、ソファーやベッドに糞尿、LANケーブルや家電のケーブルをかじり故障してしまうことや、病原菌が室内に持ち込まれてしまいます。
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ねずみに寄生するイエダニ
クマネズミなどの巣内に生息しています。ねずみを駆除しても寄主がいなくなったイエダニは人を刺すことがあります。刺されてしまうとかなりの痒みが生じます。刺される部位は脇、腹や腰部、陰部、太股や足首など皮膚の柔らかいところが多く、激しい痒みを伴い、中には刺された跡の痒みが何日も続いてしまいます。
ねずみがいると思ったら早めの対処が必要
屋根裏に入ってきてしまったねずみは様々な病原菌やウィルス、イエダニを連れてきてしまいます。
また、火災やフルリフォームが必要になってしまうケースもあります。
最近はネットで情報収集出来てしまい、駆除をご自身でやられる方が増えてきました。しかし、ねずみ駆除は正直プロでも難しい場合があります。
今回、屋根裏にいるねずみはクマネズミである可能性が非常に高いと解説させて頂きました。
そのクマネズミは非常に知能が高いです。毒餌も食べても効かない耐性がついてしまっている個体や、粘着板のベトベトしていない端を口で咥えて粘着板を移動させたりします。
是非専門のプロに任せ、火災や病気を防いでください。