「マイホーム崩壊?家の木材を食べる「シロアリ」の特徴と予防、駆除方法を解説」にシロアリ駆除を自分でやる場合について記載させて頂きました。しかし、シロアリをしっかりと駆除するのは、プロでないと難しいです。今回はその理由を解説していきます。
害虫駆除業者が行うプロの仕事
シロアリ駆除の基本としてこの3つがあります。
- 木部処理
- 土壌処理
- 上回り処理
これらを家の造りにあわせて的確に処理していきます。細かくみていきましょう。
①木部処理
シロアリの被害は床下の木材を食べられてしまうことです。シロアリ被害から守るためシロアリ駆除専用の薬剤を床下の木材に施してきます。木部種類には段階を追って処理していきます。
ステップ1:穿孔(せんこう)注入と木栓処理
シロアリが好む木材は表面だけではなく、内部まで処理をしないと意味がありません。その為、ドリルを使って薬剤を注入できる穴を作ります。どこにどのくらいの穴を開けるか知識が無いと怖いですよね。また、ドリルを使用した際に出る木くずも放置しておくとシロアリを呼んでしまいます。
ここもきちんと清掃するのがプロの仕事です。開けた穴にノズルを使用して木部処理剤を注入していきます。せっかく注入した薬剤の効果を高めるために木栓を穴に打ち込みます。これを200~300箇所行います。(構造や広さによって違い有り)
ステップ2:吹付処理
シロアリの侵入経路になりやすい箇所を重点的に穿孔注入した後に柱や土台などの部分の表面に薬剤を噴霧処理します。
噴霧処理にむらがあると、薬剤効果が望めません。薄い場所やかかっていない場所からシロアリが侵入する可能性があるので適切な量を丁寧に薬剤処理していきます。
②シロアリ駆除の基本処理「土壌処理」
シロアリは土の中にも生息しています。家に侵入する場合も床下の土壌から侵入してきます。土壌からの侵入を防ぐために、床下の土壌にも薬剤のバリアを張る必要があります。この時に使用する薬剤も認定された薬剤でないと土壌汚染に繋がります。また、庭や周囲に池や井戸がある場合は注意が必要です。プロだと安全性の高い薬剤を選定できます。具体的には粒剤を使用したりします。
③上回り処理
浴室、玄関は床下部分が塞がれている場合が多いです。その場合、床下だけの薬剤処理では十分な効果が見込めないため、床上から処理をしていきます。玄関や浴室のタイルに穴をあけ、内部にシロアリ駆除の薬剤を土壌注入していきます。もちろん処理後は目立たないようにセメント等で埋めていきます。
この時にプロは薬剤が高圧で四方に拡散するノズルを使用し薬剤処理を行っていきます。
薬剤処理も補修も含めてプロの仕事
ここまで薬剤処理をどのように行っていくか紹介していきました。
しかし、シロアリの食害がかなり進んだ後だと薬剤処理で駆除できたとしても木材の中身がスカスカだったりします。放っておくと地震で家が倒壊してしまったりします。そういった場合はシロアリ業者が提携している工務店を紹介してくれます。知り合いの大工さんに頼むのも良いですが、提携してるところだと上手く連携しながら補修工事を進めてくれます。
提携している工務店ならシロアリ業者から紹介を何度も受けているので特別価格で行ってくれる場合があるので、確認してみて下さい。
もちろん、全ての業者が連携していて特別価格で直してくれるわけではありません。依頼したプロに一度聞いてみるのもありでしょう。
シロアリ対策はプロへの依頼が安心安全
自分でシロアリ駆除をやることできますと別記事で書きましたが、手間も時間もかかるのがわかっていただけたでしょうか。
自分でやるとなるとツナギを着て薬を用意して、床下をほふく前進で進まなければいけません。また、どこに穴を開けるかや適切な薬剤量もわかっていないと大変な事になります。
私は数々の駆除現場を行ってきましたが、自分自身ではやろうとは思いません。そう思う程、手間がかかります。シロアリ駆除業者であれば専用の工具と薬剤があることを考えると決して高くない金額です。ここではおすすめの業者も紹介しています。参考にしてみてください。