ネットで調べればある程度のことが出来る今の時代。
「自分で駆除してみよう」と思ったことはありませんか?
自分で駆除をする場合、どこまで出来るのか不安になりませんか?
業者はどういったことをやっているのか気になりませんか?
この記事はそんな方へ向けて書いています。
駆除業者がやっている7つの作業
一体、駆除業者はどのようなことをやっているのでしょうか?現場によって変わってきますが共通していることを書いてみました。
それでは見てみましょう。
作業1:害獣害虫の生態を知る
害虫駆除業者は対象となる害虫、害獣の生態を十分理解しています。敵(害虫獣)のことを知らないと駆除できないためです。バスケットボールのルールを知らないまま、試合はできませんよね。
害虫駆除も同様でゴキブリ、ねずみ、チョウバエ、白アリ、ハクビシン、アライグマ、コウモリ、イタチ等の困っている害虫、害獣によって生態や侵入経路、駆除方法も様々です。
ネットで調べて駆除方法を理解したつもりでも、実際に駆除できるかは大きく違います。
【自分で駆除する人必見】ここまで出来る?害虫駆除業者が行う7つの作業!
生態を知らないことで駆除が長引く3つの要因
ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミで注意するポイントが違う
例えば対象が「ねずみ」の場合、ねずみの種類は何なのかを知る必要があります。姿が確認できればいいのですが警戒して出てきません。この判断を見誤ると駆除が長引きます。
害虫駆除業者は糞やねずみの行動パターンからヒント(ラットサイン)を確認し、ねずみの種類を特定していきます。
特定できたとしても侵入経路、ねずみの活動動線がわからない
このように、対象となる害虫、害獣によって専門知識と経験が必要になります。
自分でやろうと思った時、ねずみの種類を特定した上で侵入経路を導きだすことができるでしょうか。
ねずみは僅か数cmのすき間があれば簡単に侵入してきます。しかも、一見すると全然穴が空いているようには見えません。害獣駆除業者は、知識と経験と勘を頼りに穴を探していきます。これだけでもまず一般の方にはわかりません。
捕獲できてもすべて駆除できたかわからない
「ここだ!」と特定できたとしても、どの「タイミング」でその侵入経路を塞げばよいかわかりますか?「見つけたらすぐ塞げばよいのでは?」といった声が聞こえてきそうですが、ねずみがまだ家の中にいるのに、塞いでしまって出入り口を失ったねずみがケーブル類を齧り、火災に至るなど被害が拡大する可能性だってあります。そのままねずみが死んでしまった場合はうじ虫が湧く原因にもなります。
様々な事を想定して駆除作業を進めていかなければいけません。
駆除業者は種類を特定し、侵入経路を特定し、適切なタイミングで侵入経路を塞ぎます。これらを自分でやろうと思った時、なかなかできないと思います。
作業2:建物や設備(什器)を知る
屋根裏には歩いていい箇所と乗ると天井が抜けてしまうところがあります。また、2Fと1Fの間に害虫や害獣が発生した場合、どこを確認すればわかりますか?わかっても駆除できますか?建物の構造をすべて理解していないと駆除が難しいです。
また侵入経路を塞がないと、追い払ってもすぐ戻ってきてしまいます。捕獲しても同じでねずみの場合、出入りしていた場所にねずみ特有のニオイがつき、別のねずみを呼び寄せ再発します。
飲食店は設備や什器によっても見るポイントが変わります。きちんとした駆除業者であれば、そういった設備や建物の構造も熟知しているので駆除も可能です。
作業3:駆除(追い払う、捕獲)
対象害虫害獣の生態を理解している駆除業者はではどのように対策をとっているのでしょうか。大きく分けて3種類の対策があります。
環境的対策
まず1点目が「環境的対策」です。これは発生源を取り除き、清掃することによって害虫の食料や家を除去し生息数を減らしていく対策となります。
物理的対策
侵入経路を物理的に封鎖してしまい、侵入させないようにします。侵入経路も建物によって異なります。残念なことに、家や状況に応じて変わるのでネットで調べても特定するのは難しいでしょう。
あなたが大工やリフォーム業者の方なら別ですが、侵入経路を塞ぐのも専門的知識と経験が必要になります。
化学的対策
駆除するのに必要な薬剤を状況によって使い分ける必要があります。薬剤選定する時の注意点が薬剤によって違うため、薬剤の知識も必要になります
例えばねずみを駆除する殺鼠剤においても、ホームセンターやネットで入手出来るものは安全性を考慮し、薬剤成分が薄かったりします。万が一、飼っている犬や猫が誤って殺鼠剤を食べてしまうといったケースもあります。(主成分がワルファリンの場合、ビタミンKを獣医師に処方してもらってくださいね。)
駆除業者はこういったことに配慮して対策をしていきます。
専門的薬剤を使用
駆除をする上で薬剤は必要になってきます。
もちろん、駆除業者じゃないと使用できない薬がたくさんあります。駆除業者専門の商社が存在しており、許可をうけた事業者以外で販売されていることが禁じられています。ですので、ホームセンターやネットでは買えない薬を駆除業者は主に使用します。
特に蜂の駆除では専門業者でしか扱えない薬剤が効果的です。自分で駆除しようと思ったらなかなか死なない殺虫剤でいつ刺されるかわからない状況で蜂駆除をするとなるとかなりリスキーですよね。ちなみに私は夏場になると毎日のように蜂駆除していましたがすぐ駆除が終わってしまうので一度も刺されたことはありません。
蜂駆除のテレビを見ると市販の薬で苦労して駆除している業者さんが出ていますがあれは本当にテレビ向きの映像です。専門業者が使用する薬剤ならば蜂駆除は巣にいる蜂は5分以内で駆除できてしまいます。「え?もう駆除終わったの?」と何度もお客様に驚かれた経験があります。専門的薬剤を使用できる許可を持っていますし、入手することができるのが駆除業者です。
作業4:糞の清掃
対象害虫、害獣によって糞の清掃が必要になってきます。
ハクビシンやコウモリ、ねずみ等は天井裏で糞をします。糞を撤去しないでそのまま放っておくと、ウジやゴキブリ、ダニなどが発生し二次被害に発展してしまう可能性があります。
しかし、ハクビシンの糞はゴミ袋で何十袋にもなる量のため、自分でやるのはかなり大変です。撤去するにも時間がかかってしまいます。
「天井を踏み抜いてしまい、天井に穴があいてしまった」なんてケースも考えられます。
作業5:消臭・除菌
糞を清掃したあとの消毒を怠ると滅菌できずに体調不良の原因になったりします。
別記事でも説明させてもらいましたが、ねずみの糞は嘔吐や下痢、急性胃腸炎を引き起こすサルモネラ菌や風邪のような症状から出血まで引き起こすレプトスピラ菌や賢不全、ハンタウィルス肺症候群をもたらすハンタウィルスなど、様々な病原体を媒介します。
→【早急な対応を!】ねずみが原因の6つの病気と4つの住宅被害!
この滅菌用の薬剤も選定する必要があり、専門的知識が必要になります。建物の構造上、害虫駆除業者でも全て取り除くのは難しい箇所もあります。
作業6:建物の修繕
駆除できたことを確認したら、侵入経路を塞ぎます。
しかし侵入経路を塞いだと思っても状況が改善しないことがあります。出入口がほかにもある場合です。ほんの数cmの穴があるだけでねずみは侵入できるので、一目では全くわかりません。怪しい箇所を一か所ずつ潰していき侵入経路をすべて塞いで完了となります。
塞ぐのも資材の特徴を理解して使用しなければいけません。結露がある場所で木材を使用してしまうと、違う害虫の発生要因になったりします。また、亀甲網を使って侵入経路を塞いだとしても設置の向きを間違えるとせっかく塞いだのに外れてしまうこともあります。駆除業者は資材の特徴を踏まえて適材適所の資材選定をおこなっています。
作業7:アフターフォロー
対象害虫によってはプロの害虫害獣駆除業者でも駆除完了したか判断できない場合があります。ご自身で駆除を進めていく場合、それが再発生なのか全て駆除できていなかったのか判断しにくいでしょう。
例えばねずみが1匹捕獲してしばらく音や被害がなくなったとします。
駆除完了したと思い込み
「3ヶ月後、また足音や被害が発生した」
実は1匹の子ねずみだけ捕まって他のねずみが警戒心を強めていただけで、また次の世代が生まれ増えてしまった。なんてこともよくある話です。
自分で駆除をすると駆除完了の判断ができずに放置していると取り返しのつかないことになってしまうかもしれません。駆除業者へ依頼すればその駆除完了判断や再発生した場合の対応もしっかりサポートしてくれるでしょう。
害虫駆除業者の料金は高くない
今回は駆除業者が駆除するとき何をしているかを記事にしました。
自分でやるにはこれらをクリアできるかが鍵になってくるでしょう。
・専門的知識と経験
・3つの対策
・駆除剤は駆除業者用のものがある
・清掃方法
・駆除完了判断
薬を使わない駆除方法もありますので別の機会に書いてみたいと思います。
少しでもみなさんの参考になれば嬉しいです。