身近な害虫として知られる「蚊」。寝ている時、外を歩いている時、野外で活動している時など様々な場面で刺されている人も多いですよね。私自身も良く刺されています。日本だとあまり意識されていませんが、世界では蚊は脅威の害虫となっています。
ご存じの方もいると思いますが、人間を一番殺している生物は実は「蚊」なのです。今回は身近だけど実は怖い「蚊」について紹介していきます。
蚊の種類
日本では100種類ほど生息しています。主に知られている種類は3種類です。
- 「ヒトスジシマカ(ヤブ蚊)」
- 「アカイエカ」
- 「チカイエカ」
屋外で刺されるのは「ヒトスジシマカ(ヤブ蚊)」か「アカイエカ」のどちらかになります。
「チカイエカ」は主にビルや地下鉄など発生するので家庭で困るわけではないので今回は割愛させて頂きます。
蚊の生態
蚊は吸血しているので、「血」がエネルギー源に思われがちです。でも実は糖分が主なエネルギー源です。普段は花の蜜などを吸って生活しています。
吸血するのはメスだけです。産卵するための栄養補給として吸血するためなのでオスは吸血しません。
蚊の種類によって場所が異なりますが、水のあるところに卵を産み付けます。公園の池、下水溝、古タイヤ、墓地の花立て、空き缶など様々な水溜まりに産み付けます。
夏のイメージがある「蚊」ですが、実は暑さに弱いです。よく晴れている日中、「蚊」は葉の裏で休み、夕方や夜に活動をします。
蚊の被害
蚊に刺されると痒みが生じますが、吸血する時に血を固まらせなくする成分を含んだ唾液を皮膚に注入します。この唾液によってアレルギー反応を起こすために痒みが生じます。
蚊は病気を媒介する
痒くなるだけだったらまだ良いのですが、「蚊」は感染症を媒介します。
近年ではデング熱が一時騒がれていたのを覚えていますか?2014年夏に約70年ぶりに国内でのデング熱感染が確認されました。立ち入り禁止区域が拡大し、イベント中止といった社会問題となりました。
日本では他に日本脳炎も「蚊」が媒介する感染症です。ペットも「蚊」に刺される事によって感染する病気として「フィラリア」が知られています。
海外では「マラリア」「デング熱」「ウエストナイル熱」などがあります。
アメリカ全土を恐怖に陥れている「ウエストナイル熱」は鳥を宿主として蚊が関与しています。害虫駆除の最先端のアメリカですが、それでも感染の拡大を防ぐのは不可能と言われています。ウィルス同様、航空機などで日本への侵入も懸念されています。
家庭で出来る3つの「蚊」対策
蚊を発生させない
蚊の生態で紹介したように、蚊は少量の水があれば卵を産み付けます。蚊を発生させないためには卵を産める環境にしないことが最も大切です。
卵から10日ほどでよく見かける成虫になるため、少し雨が降るだけで一気に増える可能性があります。
蚊を発生させないためにも、定期的に水が溜まる場所はないか確認してみましょう。
- 空き缶
- ペットボトルのキャップ
- バケツ
- 側溝
- 植木鉢の鉢受け
長袖と虫よけスプレーを併用する
長袖を羽織る事で刺されにくくなります。近年では虫が寄り付きにくい防虫素材の長袖も販売されていますので活用するのも良いですね。また、虫よけスプレーも併用しましょう。天然由来のものもありますので、自分に合った虫よけスプレーを探してみましょう。
家の中へ侵入させない
家に入ってくる事例として、これがほとんどです。
- ドアから人間や物と一緒に入ってくる
- 窓を開けていたり、隙間から入ってくる
家の周りに植栽などある場合、「蚊」の隠れ家になっていて侵入しやすくなります。
また、虫コナーズのような吊るすタイプの製品は蚊に効果がありません。
こちらの記事でも記載させて頂いていますが、製品の対象害虫が「チョウバエ・ユスリカ」となっています。対象害虫が「蚊」と記載されている蚊取り線香を使用しましょう。
「アロマの香りがする蚊取り線香」の中には対象害虫が蚊ではないものがあります。対象害虫が「チョウバエ・ユスリカ」となっているのでを購入する際は対象害虫に注意して下さい。
侵入してきたら放置しない
もし侵入してきてしまったら駆除しましょう。吸血し栄養を補給することで産卵できるようになります。外で卵を産み付けたら、どんどん増えてしまいます。今は蚊取り線香だけでなく様々な製品が出ています。商品のラベルを確認し対象害虫が「蚊」のものを購入すればOKです。
蚊で悩まされないために
蚊はさまざまな感染症を媒介します。海外で流行している感染症も遠い国の話では無くなってきています。
日本でも蚊に対する知識や対策も必要になってくる時がくるかもしれません。しかし、「蚊」の駆除は簡単です。ゴキブリやねずみのように駆除が難しいわけではありません。日頃から「蚊」を発生させないように気をつけましょう。