カタカタカタ。カリカリカリ。カサカサなど細かいリズムで聞こえてきますか?
その正体はねずみの可能性が非常に高いです。干支に入っていたり、弥生時代の建造物に「ねずみ返し」が設計されていたり、ペットにしている人もいたりと古くから人間と関わっていたねずみ。「まさか自分の家に入ってくるなんて思ってもみなかった」と思っているのではないでしょうか?
ここでは天井裏に潜むねずみについて詳しく解説していきます。
ねずみに侵入されていたらまず天井裏の確認する
天井からねずみの足音が聞こえたら、被害状況を把握するため早めに天井裏の状況を確認してください。もしねずみがいるようなら駆除が必要です。そのほかにも侵入経路の封鎖、他の巣がないかのチェックも併せて行ってください。
天井裏、屋根裏の確認方法
天井裏をどうやって確認するのかわからない場合は各部屋のクローゼットを確認しましょう。床下収納と同じくらいの大きさで四角い点検口がついているところがあります。ここを開けると天井裏を確認することができます。
なぜ、ねずみは天井裏に入ってくる?
ねずみも人間と同じ生き物です。生きる為に食べなければいけませんし、飲み物も必要です。あなたの家の近くにごみ集積場、畑、庭に果実や家庭菜園をしている家、スーパーや飲食店などねずみにとって「食事」がとれる場所はありませんか?
そういった場所が近くにある場合、ねずみは夜から朝方にかけて近所に食事に出かけています。食事を終え、また天井裏に帰ってきます。
ねずみにとって天井裏は「外敵がいない」「安心できる」場所です。つまり、我々人間にとって住みやすい家はねずみにとっても居心地が良いわけです。
また、侵入が増えるのは外が寒くなり始める晩秋からです。天井裏に潜む必要なく暮らせていたねずみ達も外気が冷え、暖を求め建物に侵入してくるケースが多いです。
ねずみの足音が
天井裏にねずみは何匹いるの?
「ねずみ算」や「ねずみ講」など耳にしたことはありませんか?どちらもねずみの繁殖力の高さから生まれた言葉です。1匹の侵入を許してしまい、あっという間に何十匹も天井裏にいるというケースがあります。
ねずみは繁殖力が非常に高い生き物です。生後3か月から繁殖可能となり、家族での繁殖もします。そして1匹のねずみから1年で約30匹以上のねずみが産まれます。
しかし、音がするからといって天井裏に何十匹もいるというわけではありません。
人間で例えるならば、一人暮らしの男性が住んでいたとしましょう。パートナーがいなければ子供はできませんよね。一人暮らしがずっと長い男性かもしれませんし、すぐパートナーが見つかり家に招待できるかは正直わかりません。
よくインターネットに「ねずみは1匹いたら何十匹もいる。」と書かれているのを目にします。これは場合によっては間違いではありませんし、いずれはそうなる可能性もあります。しかし、すべてがそうではないという事です。
天井裏でねずみは何をしているの?
ねずみの行動は主に「睡眠」「繁殖」「排泄」「運動」の4つです。
それでは聞こえる音から考えてみましょう。
「睡眠」
・・・すみません。いびきをかくわけでは無いので睡眠中に音はしませんでしたね。しかし、睡眠に必要なベッドをつくる音がします。
それは「ガサガサ」です。みなさんの家はなぜ暖かいかわかりますか?窓の前は寒いのに、壁は寒くないですよね?一般的な家庭では内壁と外壁の間に空間があります。その空間に「断熱材」と呼ばれるねずみにとってフカフカのベッドになってしまうものがあります。もちろん天井裏にもこの「断熱材」がある事が多いです。この断熱材をかじって中の綿のようなものを取り出している時に「ガサガサ」と音がするのです。「カサカサ」は断熱材の上を歩いている音になります。
「繁殖」
「カタカタカタカタ」など足音が急に増えた。天井裏で大運動会をしている。
これは繁殖している証拠になります。子供が増え、産まれたての子ねずみも2週間もすれば親のあとを歩いて音がするようになります。親ねずみは警戒心が強い場合が多く、そもそも足音を立てないで天井裏に潜んでいたが、子ねずみの足音で人間が気づいたというケースも少なくありません。こうなってから3か月も経つと一気に20匹近くに増えます。
繁殖したねずみは住み着いている天井裏が快適であればあるほど、離れたくないといえます。ねずみにとっても住めば都なわけです。
「排泄」
ねずみは糞や尿を様々な場所でします。それは天井裏でもです。「繁殖」がかなり進んだ家に駆除調査に伺うと、天井の点検口を開けた瞬間に糞がたくさん落ちてきます。
「カタカタカタ」と連続して同じ音が聞こえた後に何か硬いものが転がったような足音とは違う乾いた音で「カタッ」など音が単体で聞こえたら高い所からねずみの糞が落ちた時に発生する音です。
もし、足音が聞こえず、乾いた音で「カタッ」とだけ聞こえても足音を立てない警戒心の強いねずみが住み着いている合図になりえます。
「運動」
ねずみは種類によって動きが変わります。その為、足音のする場所は変化します。しかし、共通して出す音があります。それは「カリカリカリ」です。ねずみの身体的特徴の一つでもある歯は放っておくとどんどん伸びてきます。その為、何かをかじって歯を削るということが本能的に備わっています。
「カリカリカリ」は木材をかじっている音になります。天井裏には他にもコード類がかじられる被害が存在しますが被覆で覆われているため、残念ながら音はしません。
天井裏、屋根裏に住み着くねずみの種類
- ハツカネズミ
- クマネズミ
- ドブネズミ
よく天井裏に住み着くのはハツカネズミかクマネズミです。特に屋根裏にいるねずみの正体は、クマネズミである可能性が非常に高いです。ドブネズミやハツカネズミの可能性もありますが、8割がクマネズミであると言えます。
ねずみによる被害
ねずみに住み着かれてしまうとさまざまな場所に悪影響や被害がでます。早急に駆除が必要です。
病気やダニを持ち込む
ねずみは様々な感染症を媒介しています。ねずみが侵入することによって家の中に病原菌やウィルスが持ち込まれてしまいます。
- サルモネラ症
- レプトスピラ症
- 鼠咬症(そこうしょう)
- 腎症候性出血熱
- ハンタウィルス
- ペスト
また、ねずみにはイエダニが寄生していて、ねずみの巣には大抵イエダニがいます。
イエダニはねずみを駆除しても、そのまま巣に残ってしまい人を刺すことがあります。刺されてしまうとか激しい痒みを伴い、中には刺された跡の痒みが何日も続いてしまいます。
不眠やノイローゼ
ねずみは人が寝静まるのを見計らって動き出します。だから寝ようと思うと、天井からカリカリカリと音がしてくるのです。天井裏で運動していると静かな夜なので結構響き、不眠になってしまうケースがよくあります。ねずみが気になって、ノイローゼ気味になっている人もよくいました。
糞や尿をまき散らす
ねずみは決まった場所で排泄するわけではなく、歩いている最中に糞やおしっこをします。ラットサイトと呼ばれる、ねずみがいる痕跡を確認するときはこういったところも見ています。
糞や尿には雑菌や病原菌など、人間に有害なものが含まれています。駆除が遅れると、天井裏が糞尿だらけなんてこともよくありました。アレルギーの原因にもなるので、早めに駆除しましょう!
断熱材をボロボロにする
ねずみは断熱材をベッド代わりにするので天井裏にある断熱材をかじり巣を作ります。かじられた断熱材はボロボロになってしまいます。特に朝晩が寒くなってくる秋から冬にかけて、暖かいところを探してねずみの侵入が増加します。断熱材があって誰もこない屋根裏は最高の隠れ家となります。
ねずみ駆除が遅くなると屋根裏の断熱材がすべてダメになってしまい、リフォームしなくてはいけない状況になってしまいます。
食べ物を食べられる
家に住み着いて慣れてくると、天井裏や壁の内側から穴をあけて部屋のなかに入ってきます。そこから階段を降りて、キッチンまで向かいいろんなものをかじります。一度美味しいものがあるとわかると、寝静まったあとにあなたの部屋からキッチンへ向かい、食事をすませてもどってきます。
こうなってしまうと美味しいものがあるとわかっているので、あなたの家に執着します。追い払うだけでは効かず、何度も戻ってきて食べ物を食い散らかします。
電気コードやTVアンテナ、LANケーブルを噛む
よくねずみに侵入されて時間が経ってしまった家は電源ケーブル類にかじられたあとがあります。ねずみにかじられると漏電し、最悪火災に至ります。ねずみが原因の火災の場合、「火災保険」が適用されないことがあります。
また、TVアンテナやLANケーブルなど天井裏にはたくさんの配線が集まっています。時間がたつほどどんどんかじられてしまいます。
天井裏に住み着くのはねずみだけ?
今回は天井裏でねずみは何をしているか書かせてもらいました。ねずみに侵入されたら、健康被害や住宅への被害が拡がる前に早急な駆除が必要です。
天井裏に住み着くのは「ねずみ」だけとは限りません。ほかにも様々な害虫、害獣が住み着かれてしまいます。もし侵入されているのがねずみでは無い場合はこちらの記事も参考にして下さい!